小学生にもわかるよう解説!訪問鍼灸マッサージの利用料金について

今回のコラムは、訪問鍼灸・訪問マッサージで独立・開業を目指している方、独立はしているが現状に満足していない方に向けて書いております。

今回のコラムは、このような内容でお伝えしていきますので、是非最後までご覧ください。

1 訪問鍼灸マッサージとは

訪問鍼灸マッサージとは、鍼灸師・按摩マッサージ指圧師といった国家資格保有者が、患者様のご自宅や施設等にに訪問し、施術を行うサービスのことを言います。

主な利用者は高齢者や障害、要介護認定者、慢性疾患を患っている方です。

そんな利用者が自身のご自宅で、施術を受けられることが大きな特徴です。

2 訪問鍼灸マッサージの基本的な料金体系

訪問鍼灸マッサージの利用料金は、厚生労働省の定めにより全国一律の料金設定となっております。

そして訪問鍼灸マッサージの利用料金に関しての改定が定期的に改定される点がポイントですので、訪問鍼灸マッサージで独立開業をされる方は必ず押さえておきましょう。

そんな訪問鍼灸マッサージの料金の構成要素は下記です。

・同意書の内容

・保険の負担割合

・移動距離

これらです。

また、

・鍼灸

・マッサージ

でも料金が違ってきますので、本日はそれぞれを分解して解説していきます。

(1) 同意書の内容

訪問鍼灸マッサージのサービスを医療保険で受けようとすると、患者様のかかりつけ医の先生からの同意書の発行が必須です。

この同意書に記載されている、部位数と施術の種類によって料金が変わってきます。

(2) 保険の負担割合

訪問鍼灸マッサージをご利用される患者様は介護保険ではなく「医療保険」です。

その患者様によって、

・1割負担

・2割負担

・3割負担

というように料金が変わってきます。

(3) 移動距離

訪問鍼灸マッサージのサービスを提供するために移動した距離というもの料金に関わってくる要素です。

大きく分かれるポイントととすると、

・4キロ未満・・2,300円

・4キロ以上・・2,550円

このように4キロを境目にとして、金額が変わります。

ちなみにこの移動距離による料金のことを「往療料」と呼びますので、覚えておきましょう。

この往療料の算出において、移動距離を測るのは訪問施術の拠点から患者様宅までの地図上の直線距離で測ります。

注意点としましては、同一宅や施設などで複数の施術をした際は、複数人分の往療料ではなく1人の患者様分しか算出できないことを覚えておきましょう。

3 鍼灸とマッサージでの料金の違いについて

先程は「同意書」「保険割合」「移動距離」について述べさせていただきました。

ここでは、鍼灸とマッサージの施術による、訪問鍼灸マッサージの利用料金の違いについて見ていきましょう。

(1) 鍼灸の場合

以下が鍼灸の場合の解説です。

・1術(はり・きゅうどちらか一方の施術の場合)

初検料・・1,780円

施術料・・1,550円

・2術(はり・きゅうどちらの施術も受けた場合)

初検料・・1,860円

施術料・・1,610円

(2) マッサージの場合

1箇所・・350円

温罨法を併施した場合・・1箇所につき125円加算する

変形徒手矯正術を行った場合・・1肢450円

4 利用料金の具体事例

ここまで訪問鍼灸マッサージの料金について細分化していきながら、金額を見ていきました。

ここでは、具体的な事例として見ていきましょう。

例 Aさん

年齢77歳

マッサージ部位・・2部位

自宅までの距離・・3キロ

自己負担割合・・1割

この場合の利用料金は、300円となります。

※内訳

マッサージ2部位・・700円

往療料・・2,300円

総額・・3,000円

Aさんは自己負担割合が1割ですので、300円

というわけです。

5 最後に

いかがでしたでしょうか。

本日は訪問鍼灸マッサージの料金について深掘りして解説をしていきました。

鍼灸とマッサージや、移動距離の違いによって料金が変わってきたり、同一施設や同一宅の患者様であれば、往療料が1人分しかないという、少し難しい点についてもご説明いたしました。

本日の内容というのも現時点での訪問鍼灸マッサージの利用料金ですが、定期的(約2年ごと)に改定が行われますので、注意が必要です。

本コラムをお読みの皆様が実際に訪問鍼灸マッサージの独立開業をされた際には必ず、厚生労働省のHPを確認し、間違いのないようにお気をつけください。

それでは。

この記事を書いた人

株式会社ヒトツナガリ 代表取締役 髙木悠祐

京都府在住。 元警察官から住宅業界特化のベンチャーコンサルティングフォームに入社した特異な経歴。 全国500社を超える住宅会社の経営を集客・営業支援・SNS運用・人事評価制度・人材採用など様々な角度から支援。・全国的に鍼灸整骨院数が増加し、飽和市場である。 ・職人気質の1人治療家が多い。 ・人の入れ替わりが激しい。これまで経験してきた住宅業界と類似点が多く、この鍼灸柔整業界に蔓延る問題点を解決するため、事業を発足。 現在は訪問鍼灸マッサージに専門特化し、全国の治療院・開業希望者のサポートを行っている。