訪問鍼灸マッサージは将来性抜群?訪問鍼灸マッサージの需要について
今回のコラムは、訪問鍼灸・訪問マッサージで独立・開業を目指している方、独立はしているが現状に満足していない方に向けて書いております。
今回のコラムは、このような内容でお伝えしていきますので、是非最後までご覧ください。
Contents
1 訪問鍼灸マッサージとは
訪問鍼灸マッサージとは、鍼灸師・按摩マッサージ指圧師といった国家資格保有者が、患者様のご自宅や施設等にに訪問し、施術を行うサービスのことを言います。
主な利用者は高齢者や障害、要介護認定者、慢性疾患を患っている方です。
そんな利用者が自身のご自宅で、施術を受けられることが大きな特徴です。
2 全国の鍼灸院数
皆様に一つ質問がございます。
日本に鍼灸院の数はどれくらいあると思いますでしょうか。
あん摩マッサージ指圧院はどれくらいでしょう。
また治療院、整骨院、接骨院、無資格のマッサージ店などを入れるとどれくらいの数が存在していると思いますでしょうか。
厚生労働局「保険・衛生行政業務報告(衛生行政報告例)」によると、
R2年時点で、
鍼灸を行う施術院・・32,103院
あん摩マッサージ指圧を行う施術院・・18,324院
どちらも行う施術院・・38,309院
このようなデータが出ています。
数年前から見ていても、鍼灸を行う施術院は右肩上がりに増えている状況です。
また治療院、整骨院、接骨院、無資格のマッサージ店などを含めると、その数は14万店舗を超えると言われています。
日本のコンビニの数が約6万店舗ですので、単純に2倍以上の治療院が全国に存在しているというわけです。
3 日本の人口について
では治療を受ける対象である私たちの人口はどのようになっているでしょうか。
皆様もご承知の通り、日本は少子高齢化が凄まじいスピードで進んでいます。
出生数よりも、死亡者数が上回り続け、1年で鳥取県の総人口ほどが減っていると言われます。
4 訪問鍼灸マッサージの対象者である高齢者の数
では、実際に訪問鍼灸マッサージの対象となる高齢者及び後期高齢者の数はどのようになっているのでしょうか。
また要介護・要支援認定者を把握しておく必要がありますので、見ておきましょう。
(1) 2025年問題について
2025年問題というワードをニュースなどで耳にされたこともあると思いますが、ここで改めてご説明いたします。
2025年問題が何かというと、いわゆる「団塊の世代」と呼ばれる方達の約800万人全員が後期高齢者となるのが2025年です。
このような大量の後期高齢者を支えるために、社会保障、主に医療・介護、年金などが限界に達し、日本社会全体に負の影響がもたらされると考えられています。
内閣府が公表しているデータを元に見ていくと、2025年には75歳以上の後期高齢者人口が2,180万人です。
そして65~74歳の前期高齢者人口が1,497万人に達すると予測されています。
すなわち国民の約3人に1人が65歳以上、約5人に1人が75歳以上となる計算です。
(2) 要介護・要支援認定者数
日本の超高齢化については先程述べたとおりですが、それだけ高齢者が増えると、要介護・要支援状態の方達はどうなりますでしょうか。
当然要介護・要支援認定者というのも増加することが予測されております。
厚生労働省によると、2020年度の要介護(要支援)認定者数は約682万人となっております
前年度に比べ約2.0%増加しており、2000年度の認定者数が約256万人だった頃と比べると約2.66倍増加しています。
5 最後に
いかがでしたでしょうか。
本日は全国に鍼灸マッサージ院や治療院が増加している事実をお伝えいたしました。
また高齢者が増え、日本の人口自体が減少している点についても触れました。
この事実がもたらす現象は、治療院同士の患者様の取り合いです。
人口は減っているのに、院数は増え続けているので当たり前の現象ではありますが、事実として院を構えている治療院の倒産数も近年3倍以上に増加しています。
これは鍼灸マッサージ治療院業界がすでに飽和市場となっていることを意味していると考えます。
何か新しい取り組みを始め、周りと差別化された院になることが今後の生存戦略なのではないでしょうか。
出生数が減っていることから、人口が減ることは紛れもない事実ですからね。
その差別化戦略の一つの手段が訪問鍼灸マッサージです。
治療院に訪問鍼灸マッサージをメニューとして構えるのも一つ。
訪問鍼灸マッサージで独立開業するのも一つです。
訪問鍼灸マッサージの需要があるのは、後期高齢者数の増加や要支援、要介護認定者の増加を見ても推測できます。
今後のことを考えて、訪問鍼灸マッサージのことを勉強するのも大事かもしれませんね。
この記事を書いた人
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株式会社ヒトツナガリ 代表取締役 髙木悠祐京都府在住。 元警察官から住宅業界特化のベンチャーコンサルティングフォームに入社した特異な経歴。 全国500社を超える住宅会社の経営を集客・営業支援・SNS運用・人事評価制度・人材採用など様々な角度から支援。・全国的に鍼灸整骨院数が増加し、飽和市場である。 ・職人気質の1人治療家が多い。 ・人の入れ替わりが激しい。これまで経験してきた住宅業界と類似点が多く、この鍼灸柔整業界に蔓延る問題点を解決するため、事業を発足。 現在は訪問鍼灸マッサージに専門特化し、全国の治療院・開業希望者のサポートを行っている。 |