YMYLとは?対象ジャンルやSEO対策で大事になる検索品質ガイドライン
検索エンジンの表示結果を決める際の評価基準の1つに「YMYL」と呼ばれるものがあります。
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、お金や健康、人生などの非常に重要なコンテンツを指す用語のことです。
この評価基準を知らず、WEBサイト運営やコンテンツSEOを行なってしまうと、低品質なコンテンツ制作に繋がったり、サイト全体の評価も上がらず、成果を出すことができません。
YMYLに該当するジャンルのSEO担当者や、それ以外の領域であってもYMYLについておくことは、必要です。
今回の記事では、そんなYMYLについてや対象ジャンル、コンテンツSEO担当者が注意すべきポイントなどを解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
大手企業を中心にWEBマーケティングを通して集客や採用の支援をしていた。 WEBマーケティングの中でも、主にSEOやオウンドメディアでのコンテンツマーケティングを得意とし、自身が運営するWEBメディアでは、53日でGoogle検索順位1位を獲得。
YMYLとは?
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、日本語で「あなたのお金、あなたの人生」と訳されます。
YMYLの情報を取得したユーザーの人生に直接影響を与えてしまう可能性がありますので、Googleも厳しくチェックしています。
そのためYMYL領域のコンテンツSEOを担当している方は、検索エンジン上位表示が難しく日々悪戦苦闘しているのではないでしょうか。
このYMYLは、Googleが検索品質評価ガイドラインで以下のように定義している大切な概念です。
YMYLについて書かれているGoogle検索品質評価ガイドライン
Googleの検索品質評価ガイドラインには、YMYLについて以下のように記載されています。
引用:検索品質評価ガイドライン
これは、ユーザーのお金や生活に大きな影響を与える可能性があるWEBサイトページやコンテンツを指しています。
例えば、健康面の不安について、その予防や対処法、薬についてなどについて触れているコンテンツがあったとします。
そのコンテンツ内にある情報に間違いがあると、読者の健康を害したり、新たな病気を患うこと、また最悪の場合死に至ってしまう可能性もあります。
このようにユーザーのお金や健康、人生に直接影響を与えるであろうコンテンツは、専門的な知識や情報が必要であると、Googleが検索品質評価ガイドラインにて「YMYL」として定義しています。
この定義により、コンテンツの品質や情報の正確さ、信頼性などユーザーにとって安全であることを担保としているわけです。
Google検索品質評価ガイドラインについて詳しく解説している記事がこちらにありますので、ぜひ一度お読みください。
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なぜYMYLが重要視されているのか
YMYLページはユーザーの重要な意思決定に影響を与えるため、誤った情報が大きな悪影響を及ぼす可能性があるため重要視されています。
重要視されるきっかけとなったのが、「WELQ問題」です。
医療情報サイトであったWELQで、低品質なコンテンツがGoogle検索上位を占めており、そのコンテンツを読んだユーザーに誤った情報が届くようになっていました。
なぜこのWELQというサイトが、検索上位に表示されていたかというと、当時のGoogleアルゴリズムが文字数10000文字くらいのページを上位表示する仕様であったとされています。
そのため、低品質のページであっても上位表示されていたのがきっかけとなり、YMYLの対象ジャンルに関しては厳しくチェックするようになったとされています。
YMYLの対象ジャンル
YMYLが対象とするジャンルは多岐にわたりますが、以下に具体例を紹介します。
ニュース、時事問題
日本国内外は問わずニュースや時事問題に関する情報は、社会全体や人々に大きな影響を及ぼす可能性があります。
例えば、地震に関するニュースやその二次災害のニュースを見たユーザーは、その後の対応や対策を考える際に正確な情報を求めます。
この際の情報に正確性がないと、人々の生活に大きな影響を与えかねません。そのためYMYLのジャンルの対象となっています。
政治や法律
政治や法律に関する情報も、人々の生活に直接影響を与えるため、YMYLの対象ジャンルとなっています。
例えば、選挙などに関しても正しい情報でないと人々に影響を及ぼす事もあるでしょう。
これらのコンテンツについても、正確な法律の解釈や政策の情報提供が求められます。
民族、宗教、性別
これらの分野に関する情報は、人々の信念やアイデンティティに深く関わるため、尊重と配慮が必要です。誤った情報となると、よからぬ偏見や差別を招いてしまうためです。
不要な争いやトラブルなどを引き起こさないためにも、正確な情報が求められます。
ショッピング
今やオンラインでのショッピングは人々の生活のインフラとなりつつあります。そのオンラインショッピングに関する決済や送金などのページもYMYLの対象となっています。
特に高額商品については厳しく扱われています。
健康、安全
健康や安全、薬、医療なっどに関する情報は、ユーザーの活動や命に直接関わるため、特に重要となりYMYLの対象です。
これらも間違った情報を信じてしまうと、自身に大きな悪影響をもたらしますので、厳しく扱われます。
金融
投資、税金、ローン、銀行、保険などの金融情報は、ユーザーの資産に直接影響を与えるため、YMYLの対象となっています。
これは資産に関するアドバイスなどのページも該当となっています。
YMYLとE-E-A-Tの関係
YMYLページでは、Googleの評価基準であるE-E-A-T(Expertise, Expertise,Authoritativeness, Trustworthiness)の基準が特に重要な役割を果たします。
E-E-A-Tとは、
Expertise・・経験
Expertise・・専門性
Authoritativeness・・権威性
Trustworthiness・・信頼性
のそれぞれの頭文字を取っています。
E-E-A-Tは、Googleが質の低いコンテンツを排除するために作ったと言われていますが、特にYMYL領域のコンテンツでは厳しく扱われる傾向にあります。
そのためYMYL領域のジャンルでの検索上位は、E-E-A-Tを満たしていない限り非常に難しいとされます。
例えば、誰かが住宅ローン金利についてのコンテンツを制作していたとします。しかしその制作者が「経験・専門性・権威性・信頼性」がなければ、その情報自体が信頼されず信憑性が疑われます。
一方で、大手銀行に勤めておりFP1級資格を保有している方が住宅ローン金利についてコンテンツを制作して発信しているとどうでしょうか?
先程と比べ、「経験・専門性・権威性・信頼性」が担保され、その情報に信憑性があるのではないでしょうか。
このように、その情報によって人々の人生などに影響を与えるYMYLというジャンルだからこそ、特にE-E-A-Tとの関係性が深くなるのです。
E-E-A-Tを抑えておくことは、SEOでも有利に働きますので、SEO担当者は必見です。
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E-E-A-T(E-A-T)とは|SEOではGoogleが定める4つのポイントを意識する
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YMYLとGoogleアップデートの歴史
Googleの基本的な考え方は「ユーザーファースト」です。そのため、ユーザーの利便性を1番に考えています。
そのためGoogleは過去に何度もアルゴリズムのアップデートを行い、YMYLページの品質向上を図ってきました。以下に代表的なアップデートを紹介します。
パンダアップデート
パンダアップデートは、2021年2月に行われたアップデートです。
このパンダアップデートは、コンテンツの品質を重視したアップデートで、低品質なコンテンツを排除することを目的としています。
・自動で作成された内容の薄いコンテンツ
・複製したコンテンツ
・ページ内を広告が多く占めている
これらのコンテンツやページは、低品質と評価され検索上位から排除されました。
フレッシュネスアップデート
フレッシュネスアップデートは、2011年12月に行われたアップデートです。
このフレッシュネスアップデートは、最新の情報を掲載しているコンテンツを優先して上位表示することを目的としたアップデートです。
例え同じキーワードであっても、その情報が2020年なのか2024年なのかで情報の新鮮さを評価しています。
このフレッシュネスアップデートで大きな影響を受けたのは、以下です。
・気象情報や防災などの情報
・オリンピックなどの大会や、祭りに関してのコンテンツ
これらは新鮮さが重要だとし、Googleが評価しました。
ウェルクアップデート
ウェルクアップデートは、2017年2月に行われたアップデートです。
これは日本限定で行われたアップデートで、医療情報サイト「WELQ」の問題を受けて実施されたものです。
これは先述のとおりですが、文字数が多いコンテンツが上位表示されていた関係で、質の低い、誤った情報であっても良しとされていました。
しかし医療情報という事もあり、人々の人生に大きな悪影響を与えるということで現在のYMYLにつながるアップデートとなりました。
YMYLでコンテンツSEO担当者が注意すべき5つのポイント
YMYLページを作成する際には、以下のポイントに注意することが重要です。
1.著者の情報を正確に明記する
コンテンツ著者の専門性や信頼性を示すために、著者の情報を明記することが重要です。例えば、著者の今までの経歴や保有資格を示すことで、ユーザーに安心感を与えます。
また、WEBサイト運営元に関しての情報も充実させることが、サイト自体の信頼性などの向上に繋がります。
2.正しい情報の記載
情報の正確性は、YMYLページにおいて最も重要な要素の一つです。
信頼性の高い情報源を利用し、誤った情報が含まれないように注意しましょう。
例えば、公的な機関が公表している情報などの引用は、正確性の高い情報と言えます。
YMYLのジャンルは、客観的に信頼できる情報をもとに制作されたコンテンツであるかどうかが重要ですので、SEO担当者はコンテンツ制作の際注意しましょう。
3.情報は常に最新にする
YMYLページでは、情報の最新性が評価されます。
情報は日々アップデートされており、先日まで最新であった情報も、すぐさま過去の情報となることでしょう。
そのため、定期的に情報を更新し、最新のデータやトレンドを反映させることが重要です。
4.SSL化によりWEBサイトの安全性を高める
ユーザーの信頼を得るために、サイト全体をSSL化(HTTPS)することが重要です。
例えば、オンラインショッピングサイトであるECサイトなどは個人情報で溢れています。その際、SSL化により安全性が高いサイトか、そうでないサイトであれば、ユーザーが受け取る安心感は違います。
SSL化について解説している以下の記事を、あわせてお読みください。
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5.質の高い被リンクを増やす
信頼性の高いサイトからの被リンクは、コンテンツの信頼性を高める要素の一つです。
質の高い被リンクを獲得することで、SEO評価も向上します。
またGoogleビジネスプロフィールに集まる、口コミや星評価なども第三者による客観的な評価が重要視されています。
被リンクについて解説した記事は、こちらからお読みください。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
YMYLのジャンルや、E-E-A-Tとの関係性、YMYLの重要性やSEO担当者の注意すべきポイントについて解説してきました。
YMYL領域にあるジャンルは、ユーザーの人生にとって重要な意思決定に大きな影響を与えるため、特に高い品質が求められます。
特にE-E-A-Tを満たした、高品質なコンテンツを提供することが大事とされています。
YMYL領域のジャンルで情報発信をしている企業は、日々苦戦していることも多くあるでしょう。
しかしE-E-A-Tを意識したコンテンツは、SEO評価を高めるため必ず必要な要素です。
今回の記事を一つの参考とし、SEOコンテンツの制作に努めましょう。
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