価格決めの大事さ

こんにちは。
代表の髙木です。
年末ですね。
皆様はもうすでに冬季休暇に入っておられる企業様もおられれば、まだまだ年末ラストスパートという企業様もおられますが、いかがお過ごしでしょうか。
ちょうど一年前というと、新型コロナウイルスの影響も少しは残っていたと記憶していますが、今ではマスク着用している方も減少してきましたね。
時間の経過を日常の様々な場面で感じます。
コロナの影響で経済的に見ても、様々な業界において打撃を受けておりました。
その中の一つにインバウンド業界があります。
ホテルもその一つです。
例えば東京都内にあるホテルのお話。
そのホテルでは宿泊者の約9割が外国人宿泊者でした。
以前は90%以上の稼働率を誇るホテルでありましたが、ある頃から客足が遠のき5ヶ月程の休業を余儀なくされています。
そこでこのホテルがとった策が、「値下げ」です。
考え方は、
コロナの影響でキャンセルや予約が入らず、どうしても空室が出てきてしまう。
空けたままにしておくよりは稼働させた方がいいよね。
通常金額より「値下げ」をして利用を促そう。
こういう事です。
金額でいうと、通常1万円の宿泊料がかかるお部屋が3,500円に値下げを決定されました。
この策が裏目に出ます。
料金を下げた事により、確かに利用者は増えました。
しかし同時に「利用者の質」も低下してしまったのです。
一時的に料金を下げ、利用者が若年層となったことで、大人数でホテルを利用し連日パーティーが行われ、近隣からのクレームに見舞われたり。
また、ホテルに常備されている、シャンプーやコップ、ドライヤーといった備品が盗まれるようになり逮捕者も相当数増えたようです。
この様に料金を下げたと同時に、利用される客層も下げてしまっていたのです。
現在このホテルは、客層を正常化させようと料金も通常に戻して営業をされているようですが、周りからの風評被害等は今後懸念される所かと思います。
経営者として「価格決め」というのは大事な決断の一つですが、
このホテルの事例を見ても、安易に安価な料金設定にすることは危険であると考えさせられます。
一度決めた価格がある種のフィルターとなり、お客様の層が決まり出します。
サービス提供者とすると、価格以上の価値を提供し続ける必要をひしひしと感じます。(価格を遥かに凌ぐサービス提供は、我々としても最優先課題ですので身が引き締まります)
年末感を感じながら、本日は価格決めについて触れさせて頂きました。
本年も大変お世話になりました。
来年も何卒よろしくお願いいたします。